フットサルのポジションについて
フットサルにはそれぞれのポジションに名前があり、各ポジションごとに役割や戦術的な狙いなどが存在します。フットサルにおけるポジションの名前と役割や特徴を紹介します。フットサルの戦術や組織的なプレーにはポジションに対しての理解が必要になります。サッカーとは名称が異なりますが、フットサルのポジションは4つです。名前はポルトガル語ですが一般的な名称となっています。
ただ実際の試合ではポジション=攻撃での役割や守備開始位置を示すものでありそのポジションに留まり続ける事はありません。流動的に動きながら、それぞれのポジションとしての役割を担いプレーします。
ピヴォ
ピヴォという名前の由来はポルトガル語で「先端」を意味する単語から来ています。相手ゴールに近い位置でのプレーが多く、最前線でのポストプレーや反転してゴールを狙うといったプレーはサッカーにおけるFW(フォワード、トップ)的な要素が強いです。
主に敵陣等で相手を背負ったりするプレーが多く、厳しいプレッシャーを受けますが攻撃時のビルドアップや起点作りを担う大切なポジションです。
相手チームがプレスを行ってくる場合はロングボールや浮き球でのパスを収めたりしてプレス回避の中心となるポジションですので高い技術や当たりに負けないフィジカルの強さ、キープ力、状況判断が必要となります。
ゴールに一番近い位置でパスを受ける事が多いので反転シュートをはじめとした個人での単独突破で得点を出来る様な技術やシュート力の高い選手に適性があるでしょう。
守備時にはチームで一番前を守ることになり、相手のゲームメーカーであるフィクソの選手に対しての守備を担当することが多くなります。その為、相手の戦術に対してしっかりとした守備を行える能力が必要となります。
自分の後ろへ位置取る相手ピヴォへと簡単にパスを入れられないように守る必要があるので運動量や適切なポジショニングも求められます。
アラ
アラという名前の由来はポルトガル語で「サイド」を意味する単語から来ています。
基本的なチーム戦術ではアラは1チームで2人の選手が担当します。右アラ、左アラと呼ばれたりすることが多く、それぞれのアラが各サイドを担当しながら上下運動を行います。
ピヴォよりも相手ゴールから遠い位置でゲームを作りながら攻撃をしたり、守備時には広く走り回ることからサッカーのMF(ミッドフィールダー、ハーフ、中盤)の様な要素が強いです。
突破からのシュートやラストパスと攻撃時に多くのアクションを行う為スピード、ドリブル、パス、シュート能力とマルチな能力に加え運動量を求められます。
自陣でのビルドアップや、サイドの突破を狙いながらも必要に応じたプレーでバランスを取ったりとオールラウンドな能力を必要とします。オフェンスでは前向きのプレーが多くピヴォとの連携やドリブル等の個人技に優れた選手に適性があるでしょう。
守備時には相手のアラとのマッチアップが多く、チーム内で個人能力の最も高い選手が相手になることも多い為、対人ディフェンスの強さも求められます。上下に広いエリアをカバーする事が多く裏を取られないようなポジショニングの精度も求められます。
フィクソ(ベッキ)
フィクソ(ベッキ)の名前の由来はポルトガル語で「」を意味する単語から来ています。
チームの最後尾にポジションを置き、攻撃時にはゲームを作る司令塔/ゲームメイカー、守備時にはDFをまとめるDFリーダーの様な存在です。
フィクソ(ベッキ)はサッカーで言えばDF(ディフェンダー、ディフェンス、バックス)の様なポジションと言われますが、どちらかといえばボランチ(守備的なMF)の要素が強いです。
攻撃時にはパスの配給やプレスの回避など様々な能力を必要とし、最も自分達のゴールに近い位置でプレーするのでボールを失わないキープ力や技術も必要とします。ロングボールやダイレクトのプレーなどオフェンスにおけるオールマイティーな能力が求められます。
守備時には相手ピヴォにマークに付き、時には他選手のカバーを行ったりと状況に応じたプレーを選択しなければならない為、クレバーで読みの優れた選手に適性があるでしょう。
フィクソは視野を確保しやすいポジションですので味方選手に対してのコーチング(指示)も必要となります。相手ピヴォへとのフィジカルコンタクトも多くなる為、当たり負けしないフィジカルを持ちあわせている事も重要です。
ゴレイロ
ゴレイロはゴールキーパーを意味します。
フットサルではサッカーよりも狭いコート、小さいゴールを使用する為、シュートを受ける機会がとても多くなります。シュートの距離もサッカーより近い為、動体視力や恐れない勇気が必要となります。専門的なポジションでありサッカー同様、他のフィールドプレイヤーの選手がゴレイロを兼ねる事は多くないでしょう。
フットサルのゴレイロはクリアランスやキャッチ後のスローを始め攻撃の起点としてのプレーを求められます。その為、スローイングの技術も必要となります。コートの狭いフットサルでは正確なスローイングであればあるほど攻撃のチャンスを拡げることが可能となる為、ロングフィードやバックパスを受けて処理する為の足元の技術があると良いでしょう。
サッカーほど高いボールの処理が多い訳ではありませんが、やはりシュートを防ぐのには身体が大きければ大きいほどメリットがあるので身体が大きく反応の良さが適正を見る条件となるでしょう。